【読書日記】子どものほめ方・叱り方

本紹介
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こんにちは、管理人のみしぇるです。

今回は天皇の教育係も務められた浜尾実さんが書かれた「子どものほめ方・叱り方」(2019年新装版)を紹介します。

子育てってなにを大切にするべきなの?

やっぱり勉強ができる子に育てるべきだよね!?

子育てをしていると、「自分の子育てはこれでいいのだろうか?」あるいは「正しい子育てをできているだろうか?」と悩むことはありませんか?

私も今までに「子どもや周りが困らないようなしつけができているだろうか・・・?」、

「睡眠時間はこれでいいのだろうか・・・?」、「食事はこれで栄養がとれているだろうか・・・?」

などなどふとしたときに、子育ての正解を求めて不安になったり、悩んだりしていました。

現代はありがたいことにそういう疑問や不安が浮かんだ時、すぐスマホやパソコンでほしい答えが探せます。

しかし、ネット見つけられる答えは深い納得を得られるものはあまりなく、一つのことは解決できてもすぐ違う悩みが出てきます。

では、どうしたら確かな軸を持って子育てができるんでしょうか?

この記事はこんな人に向いています。

・子育てに自信がもてない
・子育ての正解を探している
・天皇陛下の教育係をしていた人がどんな人か興味がある

では早速見ていきましょう。

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目次紹介

  • 第一章 親子の断絶は、ほんとうか
  • 第二章 言葉の花束をもっていますか
  • 第三章 叱ること、ほめること
  • 第四章 躾を身につける
  • 第五章 反抗期の育て方
  • 第六章 どうすれば勉強をするか

本書のメインテーマ

この本が最も伝えたいこと。

それは「子どもたちを社会で幸せになれる、そして役に立てる人間に育てよう。」ということです。

作者が熱心なキリスト教徒であったことによるのか、人間について知り、深く考えることの大切さが書かれています。

この本は、子育てに悩む親に、子育ての目指すべき方向性を提案してくれる内容になっています。

\目を使いたくない方にオススメ!「耳で聴く本」/

子育てで大切にしたい考え方 6選

子育てで大事なことってなに?

本書から、子育てで大切にしたい考え方を6つご紹介します。

教育の目的を、「知識の習得」にしない

「私たちは一体何を目的として子どもたちを教育するのでしょうか。英語の単語を少しでも多く覚えさせることでしょうか。人よりも少しでも英語がよく、上手に話せるようにすることでしょうか。(中略)(そういうことが狙いであれば)単なる教育の技術屋ということになってしまう」と作者は言っています。

知識の習得を目的に教育をすると、子どもの勉強に対する考え方が近視眼的になってしまいます。

勉強でも習い事でも「人より早くできる!」、「人よりたくさんできる!」、「人より上手にできる!」ということを重視した考え方は、長い人生を生きていく子どもにとって、長い時間幸せにするものではありません。

もちろん競争に勝つ喜びや、負けてしまう悔しさ・悲しさを知ることも大切です。

ただ、競争に勝つことだけを重要視するのではなく、「教養、学問、技術、そういうようなものを通して子どもに良い人になってもらうこと、そしていつか、おとなになり、社会に出ていったときに、世のため、人のために奉仕してほしい、そういう念願をもっています。(中略)教育はあくまでも魂をつくりあげること、そしてその魂に将来自分自身の生きがいをみつけ、さらによのため人のために尽くすような、そして教えていただいたすべての知識をそれに役立てるような人に育てるのだ。

競争に勝つ、負けるの先にある本当の教育のゴールや価値を知っておくと、親も子どもも幸福になれるのです。

人からの評価や結果を気にしない

「私たちは、一番何が怖いかというと、人の目です。」と作者は言います。

でも、その姿勢でい続けると大切なことを失ってしまうのです。

「(結果で判断していけない。)努力というのは目に見えないのです。だから私たちは、つい考えがおろそかになってしまい、目に見えるほうに、どうも注意が向いてしまうのです。」(本文引用)

「自分なりに与えられた力で全力を尽くしたなら、それが良い結果になればもちろん理想的ですが、たとえ良い結果にならなくても、それはそれで良いのです。人から全然ほめられなくても、無視されても、あるいは馬鹿にされても、努力したのだということを自分自身に言い聞かせる」。(本文引用)

目に見える人からの評価や結果だけを重視してしまうと、目に見えない心や努力を軽んじることになります。

大人でも心や努力を否定されたら悲しくなりますから、子どもは言うまでもありません。

形から入り、心を動かす

「きちんとした服装をしていれば心もひきしまるものですし、だらしのないかっこうをしていれば心も知らず知らずのうちにだらしなくなってしまうものです。(中略)人間とは弱いものです。明らかに形が心に影響しているのです。」と作者は言います。

これは現代では脳科学的に証明されています。

やる気を出すには、やる気が出てくるのは待つのではなく、とりあえず行動する(形から入る)のが正しいのです。

「つまらない顔をしていると、ほんとうにつまらなくなってしまいます。不平不満な顔をしていれば、心をも沈んでいってしまうでしょう。」(本文引用)

なんでも楽しめる人や常に明るい人はいません。

自分の気持ちをコントロールする方法として、親が意識してやって見せたり、子どもに教えてあげると良いでしょう。

まわりの人の役に立てるよう積極的な行動する

「大学を出て、ひたすら人に迷惑をかけないようにするだけのために、大学や高校の勉強をするのでしょうか?もしそれだけのためとするならば、何のために勉強をするのか、まったくわからないと思います。」(本文引用)

人に迷惑をかけないことも大切ですが、そういう消極的な考えではなくて、それと同じように「積極的に人の役に立てる行動をすること」も大切と筆者は言っています。

もちろん親切の押し売りのように、自分勝手なものはいけません。

でも、ちょっと手を貸すとか、笑顔でいるとか、挨拶を自分からするなどの小さな行動でも、周りの人の気持ちを明るくすることがあるので、そういうものから社会の役に立つことを教えていくことが大切なのです。

自分の大切なものを知り、それ以外は捨てる

「私たちはどちらかというと、どうでもいいことに神経や労力を使いすぎて、本当に大切なことをあとまわしにしてしまうということがあるものです。人間には限界があります。(中略)毎日大切なことのほうを先にして、どうでもいいことをやらないでもいいというようにしたいものです。」(本文引用)

こういうことが起こる一番の理由は、人間の本能である「人の目を気にしすぎること」にあります。

私たちは人の目を気にしすぎて、本来使うべきではないことに時間・体力・気力・時にお金を使ってしまっています。

たとえば見栄で買った家・車・洋服・持ち物や子どもの習い事、苦痛でしかない人間関係、有名人のゴシップなどなど・・・。

限られた資源を何に使いたいか常に自分に問いかけ、子どもにも自分で考えられるように時間をかけて伝えていきましょう。

褒めるべきときに褒める!

筆者は「𠮟るべき時に叱り、励ます時に励まし、褒めるべきときに褒める」と言っています。

大人はついつい叱ることを重視しがちですが、実はそれ以上に褒めることが大切です。

なぜなら「人は期待された時に期待されたような人間になる」からです。

褒めるといっても特別なことができたとか、難しい問題が解けたというものでなく、「仲良く遊べたね」や「ちゃんと手が洗えたね」とか「よく勉強しているね」など一見当たり前だと思われることをきちんと褒めましょう。

叱ることを重視すると、「子どものある一部を見て型に当てはめて諦めてしま」うことにつながってしまうので、「いつも少しでもそこの子どもの良いところをみつけてほめてあげ、励ましあげる、そして忍耐を持って待つ」ことを心がけるようにすれば、子どもの心は安定し、健康的に育っていくのです。

まとめ

天皇の教育係も務められた浜尾実さんが書かれた「子どものほめ方・叱り方」を紹介しました。

子どもを育てるのは目先のテクニックよりも、心がまえが大切だということが分かりました。

人から評価される子、競争に勝てる子といった近視眼的な目標を重視するのではなく、何のために子ども教育するのか長期的視野で考えるようにしましょう。

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編集後記

天皇の教育係ってどんな人?!

偶然手に取った本だったんですが、読んで本当に良かったです。

この本を読んだ率直な感想は、「人間の本質は昔と今も変わらない。それを知ることができて、学びがありとても興味深った!」というものです。

ブログを始めてからの読み物は、最近のビジネス書や自己啓発本が多かったのですが、それらの本と比べるとこれは少し古い本になります。

というのも本書は昭和55年5月~12月までにとある学園の父母に行った講演に加筆修正したものだからです。

なので途中、現代に合わない価値観も出てきました。

例えば、女性は専業主婦が一般的などなど。

ただ誤解のないように言うと、女性はこうあるべき!という話は一切ないので、そこの辺りはご安心下さい。

そしてもう一つの感想は、「品のある日本語に触れられたのが新鮮でした!!」です。

時代もあるかもしれませんが、皇族の方と話す人はこういう言葉を使うのか~、と普段自分が使う言葉とのギャップに楽しい驚きがありました。

気になった方はぜひ読んでみて下さい。

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